テフロン®の特性
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テフロン®の特性

テフロン®とは、元来、テトラフルオロエチレンの重合体であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を、米国デュポン社が製品化したときの商品名のことです。しかし現在では、テフロン®は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)だけでなく、フッ素樹脂一般の呼称として認識されています。

テフロン®の主な特性

  1. 熱に強い(耐熱性)
  2. 薬品に強い(耐薬品性)
  3. 接着しにくい(非接着性・非粘着性)
  4. 滑りやすい(低摩擦性)
  5. 絶縁性が高い
  6. 紫外線に強い
  7. 屈折率が小さい

テフロン®のその他の特性

テフロン®は、一般的なプラスチックに比べ多くの点において優れているので、さまざまな製品に加工され、産業分野、情報機器分野、自動車分野などで活躍しています。

なお、フッ素樹脂とは、炭素、フッ素、水素、塩素から構成されたプラスチックの一種であり、元素の組み合わせによりPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)をはじめ、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PE(ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)などがあります。
下記の表では、テフロン®をフッ素樹脂一般の呼称ととらえ、それぞれの特性を詳しくご紹介しています。

  特性 単位 ASTM試験法 PTFE PFA FEP ETFE
物理的 融点   327 300-310 255-270 260-270
比重 - D792 2.14-2.20 2.12-2.17 2.12-2.17 1.75-1.85
機械的 引張強さ MPa D638 27-34 24-34 22-31 40-46
伸び D638 200-400 280-300 250-330 420-440
圧縮強さ(1%変形) MPa D695 5‐6 5‐6 5‐6 11
衝撃強さ(アイゾット) J/m D256A 160 破壊せず 破壊せず 破壊せず
動摩擦係数 - 0.7MPa3m
/min
0.10 0.20 0.30 0.40
熱的 熱伝導率 W/m・K C177 0.25 0.25 0.25 0.24
比熱 103J/Kg・K D240 1 1 1.2 1.9-2.0
線膨張係数 10-5/K D696 10 12 8.3-11 5‐9
加重たわみ温度 1.8MPa D648 55 50 50 74
0.45MPa D648 121 74 72 104
連続最高使用温度 (無加重) 260 260 200 150
電気的 体積抵抗率 Ω・cm D257 50%RH、23℃ >1018 >1018 >1018 >1016
絶縁破壊の強さ(短時間) KV/o(3.2mmt) D149 19 20 20-24 16
誘電率 60Hz - D150 <2.1 <2.1 2.1 2.6
1MHz - D150 <2.1 <2.1 2.1 2.6
誘電正接 60Hz - D150 <0.0002 <0.0002 <0.0002 <0.0006
1MHz - D150 <0.0002 0.0003 <0.0005 0.005
耐アーク性 sec D495 >300 >300 >300 75
耐久性その他 吸水率24h D570 <0.01 <0.01 <0.01 0.029
燃焼性(3.2mm厚) - (UL-94) V-0 V-0 V-0 V-0
限界酸素指数 D2863 >95 >95 >95 31
溶剤 -  
水との接触角   114 114 114 114

この表は、Modern Plastic Encyclopediaに、一部プラスチック・データブックと三井・デュポンフロロケミカルおよびダイキン工業のデータを補完して作成しています。
注 ★非常に優れている ◎優れている △使用可 × 使用不可

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